私と花の仕事との出会いは小学4年生の時に遡ります。
私の家は代々、神奈川県平塚の地で農業を営んでおりましたが、私の父が1969年に農業法人(有)宮正バラ園を設立し、バラの生産を始めました。
子供の頃、バラ園のBバラ(市場出荷できない規格外のバラ)を近所の方や学校に持っていくと、大変喜ばれたことを思い出します。どんな時でも、花をあげて嫌がられたという経験はありません。
よく父の後についてバラの出荷のために花市場へ出向きました。そしてそのまま自然と花の仕事を選び、花に仕事を教わり、花に育てられて今日まで参りました。
生産者として働くうちに、なぜ卸売価格と実際の店頭価格がこんなにも違うのかと違和感を持つようになりました。あんなに喜ばれた花を、もっと安価で販売できれば、もっともっと多くの方に喜んでもらえるのではないか。そのような思いからレストランやホテル、結婚式場に直接営業して花を卸す事業を創業しました。これが当社の由来です。
直接花を卸すようになっても、すぐに安価で新鮮な花を届けることは出来ませんでした。そして、長年にわたって試行錯誤を続ける中で、花の生産・流通を根本から見直さなければならないと思い至るようになりました。
総合サービスが可能な仲卸に始まり、花市場、花の生産と、一貫して花を一人でも多くの方にお届けできるサービスを目指して事業を行ってまいりました。
子供の頃に花を差し上げた方が見せてくれたあの笑顔に、再び、そしていつでも出会い続けられるように、今後とも一層サービスを広め、深める努力をしてまいります。